2008年05月10日
[前世]老僧侶と若い僧侶
広いお寺の本堂。
薄暗い。
そこに集まる、大勢の僧侶たち。
僧侶たちの一斉に唱える祈りは圧巻。
ここは大きなお寺の総本山らしき場所。
僧侶たちの中で、修行を積んだ者たちと上の僧侶たちとの問答が始まる。
一人、とても輝く目をした僧侶がいた。
この問答に加わる中で一番年若いが、一番鋭い切れ味を持つ者だった。
指導する僧侶たちやテストを行う僧侶ですら、時にたじたじとなる。
総本山を取り仕切る老齢な僧侶たちは、彼の輝きに期待をかけた。
彼は、寺のホープだった。
やがて一人の僧侶が彼との問答を引き受けた。
老僧侶というにはまだ若く、若いというにはすでに歳を重ねた者だった。
彼が放つ問い以上に、彼が放つ「威」は、その前に座るものを圧倒していた。
薄暗い。
そこに集まる、大勢の僧侶たち。
僧侶たちの一斉に唱える祈りは圧巻。
ここは大きなお寺の総本山らしき場所。
僧侶たちの中で、修行を積んだ者たちと上の僧侶たちとの問答が始まる。
一人、とても輝く目をした僧侶がいた。
この問答に加わる中で一番年若いが、一番鋭い切れ味を持つ者だった。
指導する僧侶たちやテストを行う僧侶ですら、時にたじたじとなる。
総本山を取り仕切る老齢な僧侶たちは、彼の輝きに期待をかけた。
彼は、寺のホープだった。
やがて一人の僧侶が彼との問答を引き受けた。
老僧侶というにはまだ若く、若いというにはすでに歳を重ねた者だった。
彼が放つ問い以上に、彼が放つ「威」は、その前に座るものを圧倒していた。
若い僧侶は、気圧されてしまった。
問答は、終わった。
若い僧侶はそれでも一ランク出世したが、まだまだ精進しなければと頬を高揚させ、目を輝かせていた。
老僧侶は、そのうち全力でもこの僧侶にかなわくなるかもしれないな、と
彼の成長を楽しみに感じていた。




それから数年たったある日のこと。
若い僧侶は、老僧侶を訪ねた。
さらに精進に精進を重ねた若い僧侶は、もともと鋭い感性を持つがために寺の中のある問題に気がついてしまっていた。
悩みは、寺の中の不正に関することだったかもしれない。
または、教えに反する矛盾な現状のことだったのかもしれない。
彼はそのために直属の上司にあたる僧侶にも、先輩にも友人にも相談できずに一人で悩んでいた。
彼はピュアな心を持っていた。
教えを深く真剣に考えるがゆえに、矛盾や不正をそのままにして隠しているだけの寺の現状と、教えとの葛藤に苦しんでいた。
ひとり苦しんだ末に、彼は「この人なら」と、老齢な僧侶だけに相談を持ちかけたのだった。
老齢な僧侶は黙って話をきいていた。
若い僧侶が気づいた問題点は、彼も既に知っていた。
いや、あえて目をつぶっていた。
時がくれば解決することができる、と、彼はチャンスを待っているつもりだった。
だが徒に時は過ぎていくばかりで、チャンスがくるどころか、老齢な僧侶の中で風化しつつある問題になっていた。
あまりに長い事この問題を放置していたがために、問題の根は深くなっていた。
解決のためだろうと、いま表ざたにすると、本山の権威は失墜してしまう。
老齢な僧侶の心に浮かんだのは、まず、その事だった。
若い僧侶の話を最後まできいたあと、二人の間には沈黙が流れた。
長い長い沈黙のあと。
老齢な僧侶は、若い僧侶に向けてこういった。
「そのことについては、黙っていよ。未来永劫、語らぬように。」
若い僧侶はその直後、心が、地獄に落ちた。
あまりにピュアだったために、彼はこの言葉に深く傷つき、
真理を求める道をこのまま進む事ができなくなってしまった。
彼は心を閉ざし、言葉を閉ざし、結局誰も訪れない小さな山寺に篭ってしまう道を選んだ。
誰もが期待した彼の将来像はくずれ、
彼は最期までその小さな山寺で心を閉ざしてしまっていたのだった。
老齢な僧侶は彼のことを思うとき、深く後悔した。
だが、
「なぜあの程度で傷つくのだ」
「いや、問題に気づかなければよかったのに。」
「もっと俗な心を持てば、そんなに傷つくこともなかったのに。」
老齢な僧侶は、そんな風に問題をそらして考えてしまうのだった。
私の前世は、老齢な僧侶のほうです。
ある友人に
「もっと心を開いて」
と話そうとした瞬間にこの光景が視えました。
友人(の前世)に
「心を閉ざせ、未来永劫閉ざせ」
と呼びかけたのは私だったんだ!
呆然としました。
私の中の僧侶が心の中にでてきて
「もう心を開いてよい。何もかも自由に語ってよい。すまなかった。とてもすまなかった。」
と、男泣きに泣いて謝っていました。
そのまま友人に伝えました。
おそらくこのことを伝えるために私はこの前世を思い出したんでしょう。
これもまた私が転生を重ねながらもっていた課題
「愛か?掟(組織)か?」
がテーマの人生でした。
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問答は、終わった。
若い僧侶はそれでも一ランク出世したが、まだまだ精進しなければと頬を高揚させ、目を輝かせていた。
老僧侶は、そのうち全力でもこの僧侶にかなわくなるかもしれないな、と
彼の成長を楽しみに感じていた。



それから数年たったある日のこと。
若い僧侶は、老僧侶を訪ねた。
さらに精進に精進を重ねた若い僧侶は、もともと鋭い感性を持つがために寺の中のある問題に気がついてしまっていた。
悩みは、寺の中の不正に関することだったかもしれない。
または、教えに反する矛盾な現状のことだったのかもしれない。
彼はそのために直属の上司にあたる僧侶にも、先輩にも友人にも相談できずに一人で悩んでいた。
彼はピュアな心を持っていた。
教えを深く真剣に考えるがゆえに、矛盾や不正をそのままにして隠しているだけの寺の現状と、教えとの葛藤に苦しんでいた。
ひとり苦しんだ末に、彼は「この人なら」と、老齢な僧侶だけに相談を持ちかけたのだった。
老齢な僧侶は黙って話をきいていた。
若い僧侶が気づいた問題点は、彼も既に知っていた。
いや、あえて目をつぶっていた。
時がくれば解決することができる、と、彼はチャンスを待っているつもりだった。
だが徒に時は過ぎていくばかりで、チャンスがくるどころか、老齢な僧侶の中で風化しつつある問題になっていた。
あまりに長い事この問題を放置していたがために、問題の根は深くなっていた。
解決のためだろうと、いま表ざたにすると、本山の権威は失墜してしまう。
老齢な僧侶の心に浮かんだのは、まず、その事だった。
若い僧侶の話を最後まできいたあと、二人の間には沈黙が流れた。
長い長い沈黙のあと。
老齢な僧侶は、若い僧侶に向けてこういった。
「そのことについては、黙っていよ。未来永劫、語らぬように。」
若い僧侶はその直後、心が、地獄に落ちた。
あまりにピュアだったために、彼はこの言葉に深く傷つき、
真理を求める道をこのまま進む事ができなくなってしまった。
彼は心を閉ざし、言葉を閉ざし、結局誰も訪れない小さな山寺に篭ってしまう道を選んだ。
誰もが期待した彼の将来像はくずれ、
彼は最期までその小さな山寺で心を閉ざしてしまっていたのだった。
老齢な僧侶は彼のことを思うとき、深く後悔した。
だが、
「なぜあの程度で傷つくのだ」
「いや、問題に気づかなければよかったのに。」
「もっと俗な心を持てば、そんなに傷つくこともなかったのに。」
老齢な僧侶は、そんな風に問題をそらして考えてしまうのだった。
私の前世は、老齢な僧侶のほうです。
ある友人に
「もっと心を開いて」
と話そうとした瞬間にこの光景が視えました。
友人(の前世)に
「心を閉ざせ、未来永劫閉ざせ」
と呼びかけたのは私だったんだ!
呆然としました。
私の中の僧侶が心の中にでてきて
「もう心を開いてよい。何もかも自由に語ってよい。すまなかった。とてもすまなかった。」
と、男泣きに泣いて謝っていました。
そのまま友人に伝えました。
おそらくこのことを伝えるために私はこの前世を思い出したんでしょう。
これもまた私が転生を重ねながらもっていた課題
「愛か?掟(組織)か?」
がテーマの人生でした。
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この記事へのコメント
何度、読み返しても涙が出ちゃう・・・
Posted by 春 at 2008年05月11日 14:48
はじめましてpyoさん。
「もう心を開いてよい。何もかも自由に語ってよい。すまなかった。とてもすまなかった。」と、男泣きに泣いて謝っていました。
この場面を読んだときに思いがけず涙がこみ上げてきたのでコメントを残します。転生を重ねても後悔は記憶に残るんですね・・・。
「もう心を開いてよい。何もかも自由に語ってよい。すまなかった。とてもすまなかった。」と、男泣きに泣いて謝っていました。
この場面を読んだときに思いがけず涙がこみ上げてきたのでコメントを残します。転生を重ねても後悔は記憶に残るんですね・・・。
Posted by san shima
at 2008年05月11日 14:48
at 2008年05月11日 14:48春さん:
体調落ちてるときに何度も読み返さなくていいからねぇ〜。(;^_^A
体調落ちてるときに何度も読み返さなくていいからねぇ〜。(;^_^A
Posted by pyo@携帯 at 2008年05月11日 15:45
san shimaさん:
いらっしゃいませ。
反応しちゃったんですね〜。
過去生の経験、学んできたことや強い感情は魂に刻み込まれて転生しちゃうそうです。
でも傷ついた感情の悪影響が残ってる場合も多くて、ヒーリングしていくとその癒やしが必要となっていく例も多いそうです。
いらっしゃいませ。
反応しちゃったんですね〜。
過去生の経験、学んできたことや強い感情は魂に刻み込まれて転生しちゃうそうです。
でも傷ついた感情の悪影響が残ってる場合も多くて、ヒーリングしていくとその癒やしが必要となっていく例も多いそうです。
Posted by pyo@携帯 at 2008年05月11日 15:50
こんばんわ。不謹慎かどうか分かりませんが、
面白かったです。変な意味の面白いじゃなくて、おもしろいんです....。
なんか見えた感じがした。
そんな感じです(笑)
面白かったです。変な意味の面白いじゃなくて、おもしろいんです....。
なんか見えた感じがした。
そんな感じです(笑)
Posted by 雫
at 2008年05月11日 23:46
at 2008年05月11日 23:46すいません、不謹慎ていうか、「面白い」って言葉が失礼に聞こえますよね、ほんと不愉快に感じたらごめんなさい。
あのコメント書かなければよかった...(汗)
面白いって書いたのは、その若い僧侶が山にこもった気持ちが分かったからです。誰も信じられなくなったんですよね。
そういうところが、わたしにもあります。ありました?かな。
話自体に、共感できたんです。
それでとっさに、面白いって言葉を使ってしまいました。
あのコメント書かなければよかった...(汗)
面白いって書いたのは、その若い僧侶が山にこもった気持ちが分かったからです。誰も信じられなくなったんですよね。
そういうところが、わたしにもあります。ありました?かな。
話自体に、共感できたんです。
それでとっさに、面白いって言葉を使ってしまいました。
Posted by 雫
at 2008年05月12日 11:33
at 2008年05月12日 11:33一滴ちゃん♪
コメント遅くなってごめんなさい。(^^)
私もある意味面白がってます>アナタの反応(笑)
情景が視えました?
もしかしたらその場にあなたもいたのかもね~。
感想は素直に書いていいですよ。
それで気を悪くするってことはないです。
むしろ表面飾ってキレイごと書いたら「素直になれー」って反応するからね、私。(笑)
コメント遅くなってごめんなさい。(^^)
私もある意味面白がってます>アナタの反応(笑)
情景が視えました?
もしかしたらその場にあなたもいたのかもね~。
感想は素直に書いていいですよ。
それで気を悪くするってことはないです。
むしろ表面飾ってキレイごと書いたら「素直になれー」って反応するからね、私。(笑)
Posted by pyo at 2008年05月12日 12:40
私もおしゃべり大好きでねー
姉1にガムテープを口に貼られましたな(笑)
「少し黙ってなさい」とよく言われましたが、
ちっとも直りませんなー
あ、そういう話ではない?(^◇^)
姉1にガムテープを口に貼られましたな(笑)
「少し黙ってなさい」とよく言われましたが、
ちっとも直りませんなー
あ、そういう話ではない?(^◇^)
Posted by ゆんたん at 2008年05月14日 18:29
ゆんたん:
シーミーのときに
「ゆんたんがいないと、全員が喋ってても何だか静か」って
みんなで話してた位だからね~。(^◇^)
シーミーのときに
「ゆんたんがいないと、全員が喋ってても何だか静か」って
みんなで話してた位だからね~。(^◇^)
Posted by pyo
at 2008年05月14日 18:53
at 2008年05月14日 18:53ワタシがいなくて、ご先祖様もさぞ寂しかったでしょうなー(*^_^*)ホホ
Posted by ゆんたん at 2008年05月15日 17:24
ゆんたん:
だはずよー。(笑)
だはずよー。(笑)
Posted by pyo at 2008年05月15日 18:29










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