ヤンバルってどこ?

町田律子(pyo)

2005年09月17日 18:20

机の上に広げたのは「地質平面図」。
沖縄本島の地質を示しています。

先日、『シーズライト中里智英子の沖縄ライターブログ:やんばる路』で問いかけられた言葉に反応して取り出しました。
ところで皆さんは、やんばると言えばどこからを指しますか?
1、恩納村から北
2、名護から北
3、その他


実を言うと、南部の方に「大謝名から北はヤンバルだ」とか「コザはヤンバルでしょ」とか言われたことがあります。
もちろん冗談まじりですが。

そんな事ない、ヤンバルといえばやっぱり許田で高速おりて見えるあの山々でしょ、
昔は名護の七曲りあたりも怖かったよね、
なーんて考えたりしてたんですが。

ある日「ヤンバル」とはこの地質の違いにあるんだよと教えてくれた方がいます。

わかりやすく言うと地質図に黄色で塗りつぶしてある「国頭層群」、主なのが千枚岩や砂岩で構成されている地域。
ここがヤンバル。

…恩納村や石川あたりもヤンバルに入っちゃうんです。

沖縄本島の南側は、琉球石灰岩(ガマがよくある)とか、クチャと呼ばれる灰色の粘土がよくでる「島尻層群」。

この2つの違いから、沖縄本島は南部と北部で景色、植物群が違ってくるんだとか。

沖縄の古いお墓には、岩盤を削って作ったお墓があります。
亀甲墓や破風墓が有名ですが、それよりももっと古くて人目につかないお墓です。
しかも今も現役で子孫が祈ってたりするんですが。

そういうお墓が作れたのは、南部の島尻層群。

千枚岩だと無理ですよね。
(北部の海岸にごろごろしている、薄く割れる岩、あれが千枚岩です。)

そう思って南部と北部の海岸を比べてみると、面白いかも。(^^)


先日のオフ会でこんな話をしちゃったんですが、実を言うと沖縄市の郷土博物館の方からのうけうりが主だったりして。

歴史のロマンと一緒に沖縄の成り立ちを地質にからめて説明していただいた事があるんです。

他にも、比謝川の上流は実は泡瀬の海に沈んだ丘だったとか、沖縄市役所の裏の貝塚には、海の向こうから人が移動してきてまたどこかにいき、そしてまた誰かが住み着いてまたどこかにいき、その時代時代のごみが堆積されていたんだよ、なーんて面白い話もしていただきました。

沖縄市立郷土博物館
入 館 料:無料
開館時間:9:00~17:00
休 館 日:月・祝日・慰霊の日・年末年始
沖縄市立郷土博物館の地図

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