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2009年06月03日

黒龍物語05-エフェクトのストレス

第5話 エフェクトのストレス

「これ・・・着なきゃならんの?」
じりじりと後ろにさがるエフェクト。

にっこりと、真っ白なドレスをみせる紫乃。
「アズマの部下たちが参列するんだから、これ位は着てね。ハート


それは純白でやわらかな肩の開いたロングドレス。裾、引きずってます。
さらに白い式典用の鎧の胸当て。派手な装飾付き。
そして派手な羽のついた髪飾り。

もともと、男か女かはっきりしない感じで過ごしていたエフェクトは、
おしゃれについてあまり興味ありませんでした。
しかしこれは・・・派手すぎないか?!

紫乃「そりゃぁ、披露宴の主人公ですもの。派手でなくちゃ♪」

結局紫乃には勝てず、しぶしぶ美しい「軍神の花嫁」になったエフェクト。

披露宴は一部の将軍たちだけの内輪だけのもので、あとは兵士たちの閲兵式みたいなのをさっと終わらせるだけだから…と聞かされていました。

ところがどっこい。

「一部の将軍って、神官も女官も合わせて数千名ってことなの?!!!」

終わってからエフェクトが思わず叫んじゃうほどの大規模なものになってしまっていたのでした。
もちろん、参列希望者がひきもきらずな結果だったからなんですが。

まだ、大天使たちとか他の神々が招待されてないだけ、内輪で小規模でしたよ、と企画担当官の苦しい言い訳。


その後。

いままで何の役目ももたず、気軽~に伽羅弧内を歩いていたエフェクト。

しかし今はそうはいかない。
通り過ぎる人全てに「奥方様」として呼びかけられ、頭をさげられ、挨拶されてしまう。
軽く会釈なんてする人も、もちろん無視する人もいない。


ほんの数日で、そのストレスに耐えられなくなりました。
窮屈すぎる!!!!!

「奥方ってよぶなぁ~~!!!」
ある日、ついに叫んでストレスを外に出しちゃったエフェクト。

その途端、アズマの長城の一部に落雷。
なんとかクリスタル城は無事だったものの、長城が壊れたのでそれなりの大騒ぎに。



「あのな。あいつのストレスはな…おれの奥さんになっちゃった、ってことなんだよ。」
アズマはふぅ、とため息をつくと、苦笑しながら女官長に話しました。

女官長は目を白黒させています。
「アズマさまの奥方になって、それがストレスな方がおられるものですか!」
「いるんだよ。現にその本人、かなり参ってる。」

アズマは苦笑。
「それでせめて呼び方だけでも元にもどしてくれないか。
 以前はエフェクト様って呼んでただろ?それでいいから。」


そんなこんなのアズマや紫乃の裏手回しがやっと効いて、
城内がエフェクトを特別扱いしないように…わざわざそういう風に装う、という風に落ち着いた頃。

エフェクトもやっとアズマの奥さんでいることに慣れてきたのでした。

つづく。

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つぶやき。
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Posted by 町田律子(pyo) at 07:00│Comments(0)龍物語
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